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2021.08.26

今話題の偽造不可な証明書「NFT」とは?特徴について分かりやすく解説

今話題の偽造不可な証明書「NFT」とは?特徴について分かりやすく解説

NFT(Non-Fungible Token)とは偽造不可能なデジタルデータのことです。ブロックチェーン技術を用い、固有の価値を持つものとして存在します。具体的にはどのような特徴があるのか、また、なぜ注目されているのかについて見ていきましょう。

NFTとは代替不可能な財のこと

本来、デジタルデータは簡単に複製や改ざんができるという特徴がありますが、ブロックチェーン技術を活用することで複製できない代替不可能な財にしたものをNFTと呼びます。つまり、NFTとは唯一無二で、複製ができず、偽造もできない資産です。

また、NFT自身に価値があるだけでなく、特定のものに価値を付与するために用いることもできます。例えば特定のものや証明書にNFTを合わせ、そのものや証明書が本物であることを証明するなど、幅広い場面で利用できるでしょう。

暗号資産は代替可能な財(FT)

同じくブロックチェーン技術を用いたデジタルデータとして暗号資産が挙げられるでしょう。しかし、暗号資産は唯一無二ではなく、他の暗号資産と交換することが可能なため、NFTではなくFT(Fungible Token、代替可能な財)です。

例えば、Aという暗号資産を100万円分持っていたとしましょう。この暗号資産は唯一無二のものではないため、別の人が持っている100万円分の暗号資産Aと交換することが可能です。

一方、NFTは一つひとつがオリジナルで、固有の性格や価値を有します。見た目が同じであってもシリアルナンバーが異なるなどの独自性があるため、まったく同じものはひとつとして存在しません。

NFTアートやファッションも誕生

NFTは画像や動画、音楽、絵画などのアートの分野にも進出しています。著名なアーティストが作成したアートが数億円で売却されるなど、アート界のみならず経済界にも衝撃を与えてきました。

また、NFTファッションも少なくありません。有名ブランドとバーチャルブランドとのコラボレーションなども多く、中にはオークションに出品して数秒で完売するなど盛況を見せています。

NFTの5つの特徴

NFTはアートやファッション以外の分野でも用いられています。例えばバーチャルのピザや、ツイッター創始者の最初のツイートなど、今まで価値を付けることが難しかったものにも価値が生まれ、高額で取引されるようになりました。

NFTの特徴は次の5点に集約できます。

  1. 本物であることを証明できる
  2. 二次流通でも作者に手数料が入る
  3. 市場にこだわらず売買できる
  4. リアルの物質の認証にも用いることができる
  5. 投資財の価値を高めることができる

1.本物であることを証明できる

NFTはブロックチェーン技術を用いて、デジタルデータを複数のコンピュータで共有し、偽造ができない形で管理します。ブロックチェーン上で流通されるため、複製することはもちろんのこと手を加えることも不可能で、常に本物であり続ける資産です。つまり、NFT自体が本物であることを証明することにもなり、永久的にコピーやレプリカが生まれないという安心感も得られます。

2.二次流通でも作者に手数料が入る

例えば絵画の場合、画家が画廊に自分の作品を売ったときにお金を得ることができます。将来的に画家の評判が高まり、高額で売買されるようになったとしても、そのときに保有している人が利益を得るのであり、画家は利益を得ることはできません。

しかし、NFTであれば所有者のデータを記録させることができるので、所有権が移動する度に最初の所有者である画家に手数料が入る機能を付けておけば、転売される度に画家は手数料を受け取れます。著作権の管理も容易になるでしょう。

3.市場にこだわらず売買できる

NFTはデジタルデータとして存在するため、インターネットを利用できる環境にさえあればどこでも売買が可能です。国や団体にこだわらず取引できるので、マーケットを通さずに自由な売買を行えます。

しかし、共通規格はあるため、規格に沿っていないサービスでは売買はできません。また、規格が固定しているわけではなく、将来的に変化する可能性はあります。

4.リアルの物質の認証にも用いることができる

NFTはバーチャルのものや手で触れることができないものなどに価値を付加することができますが、リアルのものに対しても価値を付加したり認証したりすることが可能です。例えば不動産などの持ち歩くことができないものや、宝石などの価値が高く持ち歩くには危険が伴うものにNFTを用いれば、取引がより自由により安全に行えるようになるでしょう。

5.投資財の価値を高めることができる

保管上の問題から、人目に触れることができないアートも多数あります。価値が高いアートは盗難の危険性もあるため、容易に動かすことができません。また、湿度や温度によってアートの状態が低下する恐れもあります。

このようなアートにNFTを用いてバーチャルな状態で管理すれば、世界中のアート愛好家が鑑賞できるだけでなく、アートの所有権を持っている人に正当な利益が入ることになるでしょう。また、アート以外にも多くの価値ある資産にNFTを用いることで、財の価値を高め、正当な収益を期待できるようになります。

まとめ

NFTとは、デジタルデータにブロックチェーン技術を活用した唯一無二の価値を持つ財です。NFTそのものにも価値がありますが、バーチャルなものやリアルなものに価値を付与する際に用いられることも少なくありません。

現在はまだNFTが誕生して日が浅いため、本来の価値以上に評価されている点も少なからずあるといえます。NFTの特徴を理解し、本質的な価値を見抜く目を養いましょう。

この記事を書いたスタッフ

OWNERS.COM編集部