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2021.04.14
この記事の目次
ファンドとは「基金」のことです。
投資家から集めた資金を運用者が運用・管理する仕組みになっている「金融商品」はファンドと言えるでしょう。また、投資においてファンドというときには「金融商品を運用する会社」を指すこともあります。
金融商品の中でも、誰でも購入することができるものを「公募ファンド」と言います。
公募ファンドは、証券会社や銀行などの誰もが利用できる金融機関で扱われていることが一般的です。公募ファンドの取り扱いがある金融機関の窓口でも購入できますが、インターネットで利用できる口座を保有している場合はオンラインで購入することもできます。
証券会社や銀行などで扱っている公募ファンドには、以下のものがあります。
誰でも購入でき、投資家から集めた資金を運用者が運用・管理します。
購入最低額が100円、1,000円と低く設定されていることも多く、投資資金が少ない方も利用しやすいでしょう。
誰でも購入できる公募ファンドとは異なり、私募ファンド(プライベートファンド)は購入者が50人未満に限定されています。また、案内を受けた人だけしか購入できなかったり、最低投資価格が数千万円、数億円単位であったりすることも少なくありません。金融機関などの機関投資家だけが購入できるプライベートファンドもあります。
プライベートファンドは誰もが購入できるものではないため、証券会社や銀行などの一般的な金融機関では扱われていません。一部の富裕層のみを顧客とする「プライベートバンク」や、プライベートファンドを扱う専門法人などで購入できます。
プライベートファンドには、以下のような種類があります。
ヘッジファンドとは、収益を追求するためのファンドです。例えば株価指数などの特定の指数に連動する公募ファンドのひとつ、インデックスファンドは、連動する指数の数値が低下したときは基準価額(ファンドの価格)も下がってしまいます。しかし、ヘッジファンドは景気が悪くなったときや株価平均が大幅に下落したときも、柔軟に対応して、投資家の利益を最大化することも目指すファンドです。
一方、プライベートエクイティファンドとは、未上場企業に投資するためのファンドを指します。企業の経営等に積極的に関わって企業価値を高め、上場時や売却時に利益を得ることを目指すファンドです。
プライベートファンドには、どのようなメリットがあるでしょうか。主な2つのメリットを紹介します。
プライベートファンドは、投資家の利益を高めるために積極的な投資を行うファンドです。そのため、公募ファンドに比べると利益率が高いハイリターン型の投資となります。
プライベートファンドは投資家も投資額も限定して運用するため、公募ファンドでは得られない希少な投資機会を利用できることもあります。誰もが利用できるファンド以外に投資したい方は、プライベートファンドへの投資を検討できるでしょう。
希少な投資機会を活かし、ハイリターンを期待できるプライベートファンドですが、デメリットもあります。特に注意したい2つのデメリットについて見ていきましょう。
ハイリターンを追求する投資は、ハイリスクであることが多いです。そのため、プライベートファンドもハイリスクな金融商品と考えることができるでしょう。投資する前に必ずリスクについての説明を受け、納得できるプライベートファンドにだけ投資することが大切です。
プライベートファンドは公募ファンドと比べると手数料が高い傾向にあります。運用方針がフレキシブルである点は、手数料が高額になる理由のひとつです。プライベートファンドでは株式相場や景気に合わせて投資方針を変えるため、運用者には状況をスピーディに察知して対応することが求められます。
最初に決めた運用方針に従って運用する公募ファンドと比べて運用者の業務負担は大きくなり、支払われる手数料も高額になってしまうのです。また、プライベートファンドによっては、手数料とは別に成功報酬がかかることもあり、投資家の負担はさらに大きくなることがあります。
プライベートファンドは限られた投資家だけが利用できるファンドです。手数料や成功報酬が高額ですが、ハイリターンを期待できるため、公募ファンドと比べて利益率が高くなる可能性があります。しかしリスクも高いので、投資前にどのようなリスクがあるのか詳しく尋ねておきましょう。