クラウドファンディング
2021.01.22
この記事の目次
「大家.com」は「不動産投資クラウドファンディング」サービスの中では新しいサービスで、2020年10月から開始しました。
運営会社は「株式会社グローベルス」です。
東証二部上場の「株式会社プロスペクト」の子会社で、不動産売買や中古住宅の再生事業、商業施設の建築もやっている不動産のプロ中のプロが集まった会社といえます。最近では、IoT住宅の建築も行っているようで、不動産だけでなくITにも力を入れているんですね。
そんな不動産のプロ集団が新たに立ち上げた事業が「大家.com」というわけです。
「不動産投資クラウドファンディング」を運営している会社は、資産運用や不動産売買・仲介事業を行っている会社が多いのですが、建築までやっているということで、建物を見る目は確かなのではないでしょうか。
サービスサイトでは「“大家.com”はだれでも、かんたんに「大家」になれる不動産投資型クラウドファンディング」というキャッチコピーが掲載されています。
なにが「かんたん」なのでしょうか?
一般的な「大家」というと、賃料収入や売却による大きな収入が魅力的な一方で、「建物や空室の管理が大変」「入居者とのやりとりが面倒」など、片手間にはできないというイメージが強いかもしれません。
これは他の不動産投資クラウドファンディングでも同様ですが、建物の管理など「大家」が行う仕事はすべてやってくれます。投資家はお金を出資するだけで良いわけです。
「大家は大変」というイメージを払拭すべく、気軽にポップに表現していますね。
大家.comでは投資最低金額が1万円から可能となっています。
投資金額が1万円でも1000万円でも「不動産投資」には変わりありません。
掲載されている不動産情報から、立地を調べて狙った物件へ投資をするという流れは不動産投資そのものです。
いわば、現物不動産投資の予行演習ともいえるでしょう。
自身で不動産を1件購入して運営すると、それなりの購入金額となりますし、契約なども煩雑なので「かんたん」とはいきません。
大家.comでは投資家登録を行ってしまえば、「1万円」から投資できるので、不動産選びの練習としても気軽にできるわけです。
大家.comの投資家への配当金の原資となるのは、賃料収入(インカムゲイン)と売却収入(キャピタルゲイン)となります。もし不動産の売却先が見つからなないと、配当金に影響が出る場合があります。
その点、買取保証がついていれば、最終的には保証会社へ売却できるので、安心して投資できるということです。
ただし、元本保証をするものではないのでご注意ください。
親会社である株式会社プロスペクトの株主優待として、大家.comでの投資額の1.0%をキャッシュバックするという斬新な取組みもやっているようです。
株を所有しているだけで、大家.comの想定利回りが実質1.0%上がるというのは魅力的な優待内容ですね。
まさに投資家好みの優待内容と言えるでしょう。
投資商品としてのクラウドファンディングは、出資されたお金を一定期間運用するため、投資家は運用期間中に投資したお金を動かすことができません。
しかし、運用期間中に急な入り用で手元資金が足りなくなった場合困りますよね。
大家.comでは、投資家の権利の譲渡ができる仕組みを取り入れています(案件毎で異なります)。譲渡に伴って手数料はかかりますが、急ぎで資金を手元に戻したい場合も安心です。
以前のインタビュー記事でも解説されていましたが、これには「STO」という投資家同士で出資した持分を権利化して譲渡できる実験的な取組みのようです。
株取引では、成熟した市場があるので流通性が高く、大抵は売ろうと思えば買い手がみつかります。
しかし、不動産投資クラウドファンディングの出資持分を投資家同士で譲渡できる市場はまだ新しく流通性が不明確です。買い手が見つからないと現金化できないので、一定の出資割合までは大家.comが自ら買い取ってくれるようです。(案件毎で異なります)
不動産クラウドファンディングや買取保証について分かりやすく紹介しているようなので、以下の紹介動画も要チェックですね。
第二号ファンドの告知が開始しているようですね。今回も買取保証がついているようです。
投資家登録が完了するには、本人確認のハガキを受け取ったりと1週間程度時間がかかるそうです。興味のある方は、募集が始まるまでに登録を完了させておく必要があるので注意が必要ですね。