全世界の人が対象!?SDGs採択の背景と向かう先
SDGsの前のSDGsは2015年9月の国連サミットで採択された、 「誰一人取り残さない」持続可能で多様性と包摂性のある社会を実現するための、国をまたいで全世界の国・人々に向けられた目標です。
目標の期日は2030年とされており、5つの特徴を持った17の目標が掲げられています。
5つの特徴
1. 普遍性 | 先進国を含め,全ての国が行動 |
2. 包摂性 | 人間の安全保障の理念を反映し 「誰一人取り残さない」 |
3. 参画型 | 全てのステークホルダーが役割を |
4. 統合性 | 社会・経済・環境に統合的に取り組む |
5. 透明性 | 定期的にフォローアップ |
この17の目標ですが、大きく分けると8分野に分かれており日本政府よりさらに具体的な取り組みの指標がかかげられています。
①あらゆる人々の活躍の推進
- 働き方改革の着実な実施
- 女性の活躍推進
- ダイバーシティ・バリ アフリーの推進
- 子供の貧困対策
- 次世代の教育振興
- 次世代のSDGs推進 プラットフォーム
- ビジネスと人権に関 する国別行動計画
- 消費者等に関する対応
- 若者・子供,女性 に対する国際協力
- 人道支援の推進 等
②健康・長寿の達成
- データヘルス改革の推進
- 国内の健康経営の推進
- 医療拠点の輸出
- 感染症対策等保健医療の研究開発
- ユニバーサル・ ヘルス・カバレッジ推進のための国際協力
- アジア・アフリカ における取組 等
③成長市場の創出、地域活性化、科学技術イノベーション
- 基盤となる技術・データ,人材育成
- 未来志向の社会づくり(「Connected Industries」・「i-Construction」推進等)
- STI for SDGsや、途上国のSTI・ 産業化に関する国際協力
- 地方創生や未来志向の社会づくりを支える基盤・技術・制度等
- 地方におけるSDGsの推進
- 農山漁村の活性化、地方等の人材育成
- 農林水産業・食品産業のイノベーションやスマート農林水産業の推進、成長産業化 等
④持続可能で強靱な国土と質の高いインフラの整備
- 持続可能で強靱なまちづくり (「コンパクト+ ネットワーク」推進)
- 戦略的な社会資本の整備
- 文化資源の保護・活用と国際協力
- 防災(「レジリエント防災・ 減災」の構築や、災害リスクガバナンスの強化、エネルギー・インフラの強靱化、食料供給の安定化等)
- 質の高いインフラの推進
- 環境インフラの国際展開 等
⑤省エネ・再エネ、気候変動対策、循環型社会
- 徹底した省エネの推進
- 再エネの導入促進
- エネルギー科学技術に関する研究開発の推進
- 気候変動対策や、CCSの調査・研究
- 循環型社会の構築(東京オリンピック・パラリンピックに向けた持続可能性等)
- 国際展開・国際協力
- 食品廃棄物の削減や活用
- 農業における環境保護
- 持続可能な消費の推進 等
⑥生物多様性、森林、海洋等の環境の保全
- 持続可能な農林水産業の推進や林業の成長産業化
- 世界の持続可能な森林経営の推進
- 地域循環共生圏の構築
- 森林の国際協力
- 大気、化学物質規制対策
- 海洋(海洋・水産資源の持続的利用、国際的な資源管理、水産業・漁村の多面的機能の維持・促進)
- 海洋ゴミ対策の推進
- 地球観測衛星を活用した課題解決 等
⑦平和と安全・安心社会の実現
- 子どもの安全 (性被害、虐待、事故、人権問題等への対応)
- 女性に対する暴力根絶
- 再犯防止対策・法務の充実
- 公益通報者保護制度の整備・運用
- 「法の支配」の促進 に関する国際協力
- 平和のための 能力構築
- 中東和平への貢献
- マネー・ローンダリング、テロ資金供与等対策 等
⑧SDGs実施推進の体制と手段
- モニタリング (国連におけるSDG指標の測定協力、統計に関する二国間交流・技術支援等)
- 広報・啓発の推進(「ジャパンSDGsアワード」の実施等)
- 2025年万博開催を通じたSDGsの推進
- 地方自治体や地方の企業の強みを活かした国際協力の推進
- 市民社会等との連携(ジャパンプラットフォーム、活動環境整備、事業補助金等)
- 適切なグローバル・サプライチェーン構築
- SDGs経営イニシアティブや、ESG投資の推進
- 国内資金動員のための途上国における税制・税務執行支援
- 途上国のSDGs達成に貢献する企業の支援
- フューチャー・アース構想下での研究開発、国連大学等 等
このように全世界の人々が国境を越えて、良い社会を作っていくための目標や指標です。さらに、このSDGsは投資にも密接な関係があります。
次回の記事ではSDGsと投資の関係についてご説明します。
この記事を書いたスタッフ
OWNERS.COM編集部