クラウドファンディング
2022.03.03
この記事の目次
投資には全てリスクが存在します。投資型クラウドファンディングでも、リスクから逃れることはできません。
ですから投資の大前提として、リスクは分散と定量化が必要になります。
*投資におけるリスクとは「危険・損失」という意味ではなく、「得られるはずのリターンが上下する」という不確実性のことです。
投資型クラウドファンディングと一口に言っても、その指す意味は広く、幅広い投資商品を含んでいます。
多くの金額を投資型クラウドファンディングに投資するからには、「複数の類型」への分散(融資型・不動産投資型に分散投資する等)を始めとして「複数の事業者」「複数の投資対象」「複数の案件」への分散が欠かせません。
個別株の世界で盤石と思われていた株が暴落したことが幾度もあるように、クラウドファンディングの世界でも同じことが起こりえます。
過去に起きた融資型の問題でも、分散投資をしていたことで大やけどを負わずにすんだ経験があり、クラウドファンディング投資における分散投資は必須だと考えています。
リスクは分散すると同時に、定量化することも大事です。リスクの定量化には、案件情報を理解して保全の状況を確認することも必要ですが、それと同時に「自分自身が感じるリスクを定量化する」ことも重要だと思います。
自分自身が感じるリスクの定量化とは、つまり自分のリスク許容量を測ることです。もしも投資において損失や遅延を抱え、その結果平常心でいられないのなら、それはリスクが大きすぎる証拠です。
私も10年以上前、リーマンショックに端を発する金融危機において、目の前で溶けていく資産に耐えきれず投げ売りを行い、数百万円を失ったことがあります。今から考えれば、その時の私はまちがいなくリスク過多だったのでしょう。
クラウドファンディングはまだ歴史の浅い投資で、状況は次々と変わっています。
数年前と比べれば別物とも言えるほど変化しているので、情報感度を高め、トレンドの分析と追随をすることが重要です。
現在のトレンドの例として、不動産投資型クラウドファンディングが挙げられます。
不動産投資型クラウドファンディングとは、言ってみれば新しい小口不動産投資の形で、不動産を直接所有しない代わりに、多くの案件で優先劣後構造(*)のある投資商品となっています。
(*優先劣後構造:事業者が投資家と同じ案件に出資し、損失が出た場合事業者が先に負担する(劣後出資)ことで、投資家の出資金を保全する仕組み)
この不動産投資型クラウドファンディングは不動産事業者によって運営され、潜在顧客の発掘のためのフックツールとしても用いられており、中には短期運用ながら年利20%相当の案件もあるなど、現在の流行の1つと言えるでしょう。
融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)では、ここ数年あまり良くない話題が続きました。
その一方でソーシャルレンディングに大手企業や保証会社の参入が相次いだり、中には案件を広報に用いたりするなど様々な変化が起きています。
2021年9月には、貸金業で長い歴史のあるアイフルの100%子会社がソーシャルレンディングに参入するというニュースも飛び込んできました。ソーシャルレンディングを取り巻く環境は、ここ最近で大きく変わっているのは間違いありません。
私のクラウドファンディング投資経験は融資型から始まりました。なので融資型の案件には特別な思いがあります。
最近はこういった「次世代型」ソーシャルレンディングも登場していますし、融資型の業界には問題を乗り越え、今後健全に発展してもらいたいと思っています。
最後に、投資の話題を少し離れもう少し物事を俯瞰した考え方を紹介したいと思います。
私が実践している「自分会社」という考え方について、紹介します。
今後は副業や複業が当たり前の社会になっていくと予想される中、そもそも本業と副業の間に垣根を設ける必要はあるでしょうか?
私の意見は、NOです。
それなら自分や家族の活動を見直し、会社での仕事、投資、副業、節約などお金に関わるもの全てをまったく同じ視点でとらえるべきではないか、と考えました。
それが「自分会社」。その業務はお金や資産構築に関わること全てです。
あらゆる収入は自分会社の売上で、支出は自分会社の原価や販管費。そう考えれば会社で「なんでこんなつまらない仕事をやらなければならない?」と思い悩むこともなくなります。無意味と思う仕事でも、自分会社の売上を立てる(=給与をもらう)役には立つからです。
そして最後に、一番重要なことは「楽しむこと」です。
投資は資産構築のための手段ですし、資産構築は幸福の追求や不幸回避の手段です。幸福の追求や不幸の回避は、最終的に「楽しむ」というところに帰結します。
投資や資産構築を楽しみつつ、その目的である幸福追求や不幸回避も楽しむ。考え方を変えてより良く生きようとし、その上で「足る」を知るのなら、幸せは思ったよりも近いところにあるのではないでしょうか。
最後は少し精神論のようになってしまったかもしれませんが、多くの投資遍歴で成功も失敗もした上、たどり着いた私の方針は「楽しむこと」でした。
会社の仕事、投資も副業、様々な情報収集や分析も結局は楽しむためで、自分が好き勝手にやっているのだと思えるのなら苦になりません。
あとは「好きこそものの上手なれ」になれるよう、日々精進していきたいと思っています。