クラウドファンディング
2022.02.08
この記事の目次
前回紹介したように、私の投資遍歴の中で唯一大きな利益を得たのは、2012年の衆議院解散と政権交代の時に購入した投資商品でした。
この頃、私の投資方針を大きく変える出会いがありました。
2012年頃、活発に投資商品の取引をしていた証券会社からの広告メールで、今までとは毛色の違った投資商品と出会いました。
それが融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)です。正直、最初は怪しいと思いました。
国債やネット銀行の定期預金利回りが「0.数%」であった当時、融資型クラウドファンディングの利回りは年利4%程度もあったからです。定期預金より高利回りで日々の値動きのない投資となれば、むしろ怪しむ方が自然だと思います。
初めは怪しいと思ったのになぜ投資を決めたかというと、1つには証券会社からのメールという信頼性です。
証券会社が別会社のPR記事を配信することはありますが、この場合は自社ブランドのサービスだったため信頼してもいいだろうと思いました。
メールに注目したもう1つの理由は、投資商品の毎日の値動きに疲れを感じていたためです。
当時から私は値動きのない、疲れなくていい投資商品はないものかと探していました。そんな私に高利率で毎日の値動きのない融資型クラウドファンディングという選択肢はぴったりだったわけです。
当時の融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)の立ち位置と、どこに魅力を感じたかを紹介します。
融資型クラウドファンディングは「銀行が貸さない案件への融資」ということで危険だという声があります。この考えは一部正しいかもしれませんが、全てが正しいというわけではありません。
銀行の審査は厳密であり、これまでの評価基準に縛られているところがあるため、銀行の融資が届かない場所があります。銀行の手が届かないところには新たな資金需要があり、また同時に銀行に頼らない資金供給の方法として、不特定多数から資金を集めるクラウドファンディングの需要があるわけです。
一般的には固い担保と言われている不動産ですら銀行が貸し渋る物件があります。
具体的にその一例を挙げてみます。
例えば開発許可がまだ下りていない不動産や、過去の増築などにより建築確認がないもの、立ち退きがまだ終わっていないなど事情のある不動産です。これらは問題を解決すれば利益を上げられる物件ですが、銀行は貸し渋ります。ではその資金需要はどこへ向かうかと考えれば、銀行以外の資金供給方法が必要な理由が分かると思います。
一方個人投資家にとっても、融資型クラウドファンディングは新たな投資商品として魅力があるものでした。
個人が企業に資金を貸し付けることは、貸金業法の規制により高いハードルがあります。具体的には投資家一人ひとりが貸金業者の登録を受けることが必要で、現実的ではありません。
融資型クラウドファンディングのプラットホームを利用することで、間接的とは言え企業に資金を貸し付けることが可能になり「個人が金貸しになれる時代が到来した」わけです。
上記のような背景や理由から、私は融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)への投資を始めることにしました。
以前の投資遍歴で勉強不足なままに多くの投資商品に手を出し、結局あまり良い成績を上げられなかったという反省から最初の投資は手探り状態で始めました。
今でも覚えていますが当初の投資は2012年の12月のこと。
「不動産を担保に資金を貸し付ける事業者」向けに融資されるファンドに、10万円を投資しました。これが私のクラウドファンディング初投資です。1年ほど後にこのファンドは予定通り償還され、私は元本と合わせて税引後で10万3,000円ほどを受け取りました。
日々の値動きがなく1年で税引後3%の利益を得られたクラウドファンディング。
この投資は私に合っていると確信し、この後次々とクラウドファンディング事業者の口座を開設し投資を加速していきました。
クラウドファンディング投資を本格化させるのと並行して、情報発信の場所としてブログも開設。
これまで調べてきた情報をアウトプットする場所を得られたことで情報のインプットも加速し、前向きに投資に取り組むことができるようになりました。
より良いインプットのために、アウトプットの場所を設けるというのは、1つ有効な手段だと思います。
こうしてクラウドファンディング投資を加速していったわけですが、もちろん投資である以上リスクはあるし失敗もあります。私の投資も順風満帆とはいかず、いくつもの失敗をしてきました。
次回は、その失敗について紹介していきます。