不動産投資
2021.11.29
1つは、期間を長くすることで毎月の返済額を小さくでき、キャッシュフローがプラスになる可能性が高まるからです。
元利均等返済の場合、ローン期間が30年を超えてくると5%以下の利回りの物件で、借入金利とのイールドギャップ(「投資利回り」から「長期金利」を引いたときの差)が3%以下の場合でも、毎月のキャッシュフローがプラスになるケースが多くなります。
キャッシュフローがマイナスよりもプラスになった方が、空室などの将来の環境変化に柔軟に対応できます。
2つ目は、借入期間は短くすることはできても、一旦借りてしまうと長くすることはできないからです。
繰り上げ返済をするときに毎月の返済金額を変更しなければ、借入期間を短くすることができます。しかし、逆に一旦借りたお金の返済期間を長くすることはできません。長く借りておけば、短くするのは借り手の自由です。
融資を受けてからの自由度を高めるという点で、最初は返済期間を長めに設定しておくとその後の返済方法に選択肢を持つことができます。
3つ目は、期間が長い方が金利差を享受できる期間を長くできるからです。
5%の利回りの物件を2%で借りて購入すれば、3%の金利差が取れます。これが1年だけなら3%で終わりですが、10年の借入になれば10年間ずっと金利差が享受できます(ただし、元本返済が進めば残高が減っていきますから、金利差からの収益も徐々に減っていきます)。
長く借りればその分金利の支払いが多くなるというのは、その通りです。しかし、金利を支払ったとしてもそれ以上の収益が得られるのであれば、その期間は長い方がメリットを長期間受けられるということになります。
長く借りても安心するためには、資産価値が落ちにくい好立地の物件を選ぶ必要があります。収益が安定していれば、長い期間の借入でも精神的な負担をあまりかけずに不動産投資を続けることができるのです。