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2021.11.22

【前編】住宅を買い替える際の注意点 売却が先か購入が先か

【前編】住宅を買い替える際の注意点 売却が先か購入が先か

買ったのはいいが、売れなかったらどうする?

住宅を買い替えるときに気になるのが、現在住んでいる住宅の売却と新しく購入する住宅の購入の時期がずれてしまうことです。
購入と売却のタイミングそれぞれのメリットとデメリットを見ていきましょう。

売買同時

住み替えのタイミングとしてベストなのは、売却と購入がほぼ同時にできることです。売却した住宅の受渡日と購入した住宅への入居日を近くに設定できれば引越しの手間も一度で済みますし、決済日が近いことで余分なローンの支払いも抑えることができます。

ただし、売りと買いの手続きをほぼ同時に進めるため、売却した住宅の引き渡しや新しい住宅の契約などで物理的に時間がとられ、引越し準備などに避ける時間が少なくなります。

売り先行

住宅を買い替える際に売却を先行させることを「売り先行」と呼びます。
売却を先に完了させることで新たな住宅購入の際の資金が確定し、資金計画が立てやすいというメリットがあります。

ただし、売却を先行させると賃貸住宅などへの仮住まいが必要になるなどの別のコストがかかります。引越しも2回行うことになり手間が増えます。

時間がかかると家賃でお金がかかる上に引越しに対する意欲もなくなる可能性があるので、購入する物件を早く見つける必要があります。

買い先行

住宅を買い替える際に購入を先行させることを「買い先行」と呼びます。
良い物件はすぐに購入者が現れるので、住みたい住宅が出てきてから資金計画を検討している余裕はないことが多いです。

したがって、買い先行であれば自分の気に入った物件を購入できるというメリットがありますが、購入後に現在住んでいる住宅の売却に時間がかかると、その間に住宅ローンの二重払いになってしまうケースも考えられます。
しかし、売り急ぐと安い値段で売却することにもなりかねず、資金計画に狂いが生じることもあります。

また、買ったのはいいものの、売れなかったらどうしたらよいのでしょうか。
売れないというのは買い手がいないということであり、その原因が季節的なものであるのか値段であるのかなどを検討します。
季節的なものであれば少し待つという方法が取れますし、値段的なものであれば値段を下げることが必要です。

不動産業者によっては買取保証をしてくれることもありますので、売却を任せる不動産業者がそのような制度を持っているかも重要になります。

住宅ローンが残っているのに、買い替えはできるか?

住宅は人生で最大の買い物の1つなので、通常は住宅ローンを組んで購入することになります。
また、住宅ローンは長期にわたって組むのが一般的であり、住み替えを検討するときには住宅ローンが残っていることが多いでしょう。

現在住んでいる住宅を売却したときにローンを全額返済できれば新たな住宅を購入する際にも問題はないのですが、売却しても住宅ローンが残ってしまう場合には住み替えローンを利用するなど、ダブルローンを検討しなければなりません。

住み替えローン

住み替えの際に現在の住宅を売却しても、その売却額がローンの残額より低くなりローンが残ってしまう場合があります。
住み替えローンとは「新たに購入する住宅の購入資金」と「残った住宅ローンを完済するために必要な資金」を合わせて借り入れることができるローンのことです。

新たに購入する住宅の分だけを借りる住宅ローンと比べて、残ったローンを返済のための資金を借り入れるのでローン金額が多くなり返済額も増えます。
そのため、住み替えローンは金融機関による審査が通常の住宅ローンより厳しくなります。住み替えローンは売買同時や売り先行の際に検討できる方法です。

ダブルローン

ダブルローンとはその名の通り2つの住宅ローンを組むことです。
現在住んでいる住宅の住宅ローンをそのまま払い続けながら、新たに購入した住宅の住宅ローンを返済することです。住み替えローンと比較しても合計の住宅ローン残高は大きくなるため、金融機関の審査もより厳しくなります。

また、ローンを2軒分支払うため、場合によってはローンの返済額がこれまでの2倍になることもあり負担は大きいものになります。
ダブルローンは買い先行で売却が間に合わなかったときなどに検討できる方法です。

青野泰弘
profile

1964年 静岡県生まれ。同志社大学法学部卒業後、国際証券に入社。
その後トヨタファイナンシャルサービス証券、コスモ証券などで債券の引き受けやデリバティブ商品の組成などに従事した。
2012年にFPおよび行政書士として独立。相続、遺言や海外投資などの分野に強みを持つ。

この記事を書いたスタッフ

OWNERS.COM編集部