クラウドファンディング
2024.07.02
少額から始められる投資方法として、不動産クラウドファンディングが注目されています。出資するにあたり、ファンドの選び方や手続き方法が気になる方もいるのではないでしょうか。この記事では、適切なファンドの選び方と投資の流れを解説します。スムーズに不動産クラウドファンディングを始めたい方は、ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
不動産クラウドファンディングでファンドを選ぶときには、以下の3つをチェックしましょう。
ひとつずつ解説していきます。
不動産クラウドファンディングでは、運営事業者が倒産した場合にファンドにも影響が生じるケースがほとんどです。そのため、運営事業者の信頼性をチェックしましょう。たとえば、以下の項目を確認します。
不特法の許可は国土交通大臣や都道府県知事から得るもので、資本金や電子取引業務の体制などの厳しい要件を満たしていなければ取得できません。そのため、許可業者であれば安全で信頼性が高いといえます。あわせて財務状況などもチェックしましょう。
投資対象となる物件の情報が詳細に開示されているかもチェックすべきポイントです。情報量が多いほど、リスクや収支を予測しやすくなります。主に以下の項目を確認しましょう。
戸建住宅やマンションのほか、ホテルやビル、保育園など、物件の種類によって収益源が異なります。
たとえばアパートやマンションであれば家賃収入が得られるため、安定した収益を見込めます。一方で、ホテルのような宿泊施設は需要が高まれば大きな収益が見込めるものの、景気や時期によって収入が変動することが予想できるでしょう。
また、所在地や築年数がわかれば、近隣の物件と比較することで、価格や利回りが相場とかけ離れていないかを確認できます。ニーズのあるエリアか否かを見ることも大切です。
ファンドの募集金額もチェックポイントです。募集金額が少ない場合、すぐに枠が埋まることが予想されます。応募が殺到すると倍率が高くなり、抽選に外れて出資できないケースも珍しくありません。
一方、募集金額が多いと投資しやすくなるほか、まとまった金額を運用できることもメリットです。
また、少額から始めたい方は、最低投資額も確認しておきましょう。一口1万円からのファンドもあれば、10万円からのファンドもあります。
不動産クラウドファンディングに投資する際は、以下の流れで進めていきます。
順番に見ていきましょう。
不動産クラウドファンディングに投資する際には、利用するプラットフォームのサイトで会員登録を行います。メールアドレスとパスワードの設定で、簡単に登録できる場合が多いです。
会員登録後、投資家登録を行います。投資家登録をすることによって、ファンドへの申し込みや入金が可能となります。
登録時には、本人確認書類や口座情報などが求められる場合があるので、必要なものを準備しておくとスムーズです。なお、投資家登録には審査があります。
投資家登録が完了したら、投資したいファンドを選び、申し込みを行います。投資可能なファンドの情報は、各プラットフォームのサイト上で公開されています。比較検討し、信頼できる事業者や利益が期待できる物件を選びましょう。
抽選方式のファンドの場合は、申し込み後に抽選が行われます。当選すると契約成立時書面や入金の案内などがメールで届きます。書面を確認し、入金手続きを行いましょう。先着方式の場合は、申し込み後、すぐに書面がメールで届きます。
入金が確認されると、ファンドの運用が開始されます。運用は運営事業者がすべて行うため、運用期間終了まで投資家側で行う手続きはありません。運用状況は、プラットフォームが提供するマイページ上やメールでの報告によってチェックできます。
運用によって収益が発生すると、分配金を受け取ることができます。分配金の支払いは、ファンドごとに定められたスケジュールで実施されます。運用期間が満了となった後に分配されるファンドや、定期的に配当されるファンドなど、さまざまです。
分配金の額は、出資額やファンドの運用成績によって変わるため、詳細はサイトのマイページなどで確認しましょう。
不動産クラウドファンディングで申し込みや契約の手続きを行う際には、以下の3つに注意が必要です。
トラブルを避けるためにも、あらかじめ内容を押さえておきましょう。
不動産クラウドファンディングでは、ファンドに申し込みをし、契約書面を受領した時点で契約が成立するケースがあります。そのため、申し込み前に契約内容を把握することが重要です。契約成立前書面や重要事項説明書、運営事業者情報(決算情報)などをサイト上で確認しておきましょう。
重要事項説明書には、投資内容や配当の仕組み、元本保証がないこと、その他のリスクなどが記載されています。契約成立前書面には契約条件が記載されています。不特法の許可業者であることを確認するため、「不動産特定共同事業法に基づき」といった記載があるかをチェックしましょう。
また、運営事業者情報では直近の決算情報を見ることができ、投資判断をする上で役立ちます。
不動産クラウドファンディングでは、契約書面の受領日から8日以内なら、クーリングオフが適用されます。クーリングオフとは、契約から一定期間内であれば無条件で契約解除ができる制度です。違約金や損害賠償を請求されることもありません。
一方、書面の受領から9日以降は、原則として途中解約不可の事業者が多くなっています。詳細の条件はファンドや運営事業者によって異なるため、投資前に確認しておきましょう(⇒詳しくは『不動産クラウドファンディングは解約できる?クーリング・オフ(契約解除)の適用条件や手続きについて解説』へ。)
投資家登録には、満18歳以上といった年齢制限が設けられている場合があります。ファンドによっては、80歳未満などの上限が設定されているケースもあるため、申し込み前に条件を確認しておきましょう。
また、投資家登録には審査があり、通過した方のみが登録できます。審査には数日かかることが多いため、申し込み後、すぐに投資できないことが予想されます。ファンドの募集開始時に申し込みを行うためには、早めに投資家登録を済ませておくことがおすすめです。
不動産クラウドファンディングで適切なファンドを選ぶには、運営事業者の信頼性や投資物件の情報、募集金額などをチェックしましょう。契約内容や途中解約の可否についても、申し込み前に把握しておくことが大切です。
事前に会員登録や投資家登録を済ませておくと、ファンドの選定から申し込みまでスムーズに行えます。OWNERS.COMでは、会員登録をされている方にファンドの最新情報を配信しているので、ぜひお早めにご登録ください。