不動産投資
2023.12.22
不動産投資を始める場合、「ファミリー向け物件」と「単身者向け物件」のどちらがいいか、悩む方も多いでしょう。そこで本記事では、立地条件や退去後の空室期間、投資の出口戦略などの観点から、ファミリー向けと単身者向けの違いを解説します。さらに最近の市場動向を踏まえつつ、物件選びのポイントをお伝えします。
不動産投資を行う上で、ファミリー向けと単身者向けマンションでは、以下の違いがあります。
ご自身に合うタイプを選べるよう、それぞれの特徴を知っておきましょう。
ファミリー向けと単身者向けでは、入居者から求められる立地条件が異なります。単身者向けは通勤・通学に便利であることが条件となることが多く、駅周辺や都心の需要が高くなっています。
一方、ファミリー向けにおいては、必ずしも駅近が重要とは限りません。車通勤の場合は駅からの距離が少し離れていても、問題ないケースも多いです。家の広さを重視して、郊外を求める場合もあります。また、駅からの近さよりも、治安の良さや幼稚園・小学校があることのほうが重要視される場合が多くなっています。
ファミリー世帯は、子供の転園・転校が生じないよう、同じ地域で暮らし続ける傾向があります。そのため、単身者よりも入居期間が長くなりやすいです。
入居中は家賃収入が入ることが確定するため、入居期間の長さは、収益の安定のしやすさに繋がります。
また、入居者が入れ替わる頻度が少なければ、原状回復を行う回数も減るため、支出を抑えられます。さらに入居者の入れ替えがなければ、現状の賃料を維持しやすくなるため、家賃の引き下げを行う可能性も少なくなるでしょう。
様々なメリットがあるため、入居期間が長いことは、投資家にとって良いポイントといえます。
ファミリーは同じ場所に長く住み続けるため、単身者よりも引っ越し回数は少ないです。そのため、空室に一度なると次の入居者がすぐには決まりにくいといったデメリットが、ファミリー向けにはあります。
一方、単身者はその反対で入居期間は短いですが、その分、空室が発生しても比較的すぐに埋まる傾向があります。
単身者向けよりもファミリー向けの方が室内面積は広いため、物件価格が高くなります。また、キッチン・浴室など設備のグレードも、ファミリー向けのほうが高い傾向があります。
物件価格が低いほど、毎月のローン返済金額が安くなります。また、不動産投資ローンを組む際には、借入できる金額に上限が設けられるため、価格が低いほうが資金調達をしやすいと言えるでしょう。
投資初心者にとって、単身者向けのほうがハードルが低いと言われる理由のひとつでもあります。
出口戦略とは、物件を保有し続けるのではなく、売却して利益を得ることを言います。ファミリー向けと単身者向けを比べた場合、出口戦略を立てやすいのはファミリー向けです。
単身者向けの場合、自分で居住するために買う人は少なく、購入者の多くは投資家である場合が多いからです。そのため立地や築年数などをシビアに判断され、売りにくくなる場合も少なくありません。
ファミリータイプであれば、一般の家族が自分たちで住むために購入することもあり、比較的売却しやすいと言われています。
従来、不動産投資の初心者には、単身者向けマンションがおすすめと言われることがありました。世帯人数の動向を見ると単身世帯が増えており、今後も需要が続くことが予想されるためです。
また、ファミリー向けより単身者向けのほうが物件価格も抑えられるため、ローンを組む金額が比較的少なく済むことも、理由のひとつです。
しかし、近年ではリモートワークが増えたことで、より広い家への買い替えや、郊外への引っ越しなども増えました。そのためファミリー向けのマンションの需要も高まっており、直近1年では首都圏郊外で賃料の上昇傾向が続いています。
このことから、今後はファミリー向けマンションへの投資も選択肢のひとつになるでしょう。
ただし、ファミリー向け・単身者向けのいずれにも、メリット・デメリットがあります。ご自身の状況に合わせて、どちらが適しているかを慎重に判断する必要があります。
不動産投資を行う上で、ファミリー向けと単身者向けマンションには、さまざまな違いがあります。たとえば求められる立地条件や入居期間のほか、退去後の空室期間や投資の出口戦略などです。
従来は単身者向けマンションが投資初心者におすすめと言われてきましたが、近年ではファミリー向けの需要が高まっている背景もあります。ただし、それぞれにメリット・デメリットがあるため、どちらが向いているかは、一概には言えません。
一口1万円から出資できるクラウドファンディングなら、リスクを抑えた上で様々な物件タイプに投資できるため、まずは実際の案件をチェックしてみてはいかがでしょうか。