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不動産投資

2023.02.03

投資用不動産の「建物構造」ごとの特徴とは?メリット・デメリットも解説

投資用不動産の「建物構造」ごとの特徴とは?メリット・デメリットも解説

投資用不動産には、木造や鉄骨造・鉄筋コンクリート造など、さまざまな構造の種類が存在します。建物構造は物件価格や家賃相場に影響する他 、耐火性・防音性などの性能面を左右するものです。そこで本記事では、投資用不動産に多い建物構造について、特徴やメリット・デメリットを解説します。これから物件を購入したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

投資用建築物に用いられる3種類の構造体

投資用物件に多く採用されている構造は、主に以下の3種類です。

 

  • 木造
  • 鉄骨造(S造)
  • 鉄筋コンクリート造 (RC造)

 

木造は2~3階建てのアパートに多く、鉄骨造は中小規模のアパート・マンションに見られる構造です。また、鉄筋コンクリート造は高層マンションやビルなどに用いられます。

 

使用する材料や構造の仕組みによって、コストや性能面が異なるため、一つずつ特徴を見ていきましょう。

①木造

木造とは、柱や梁・土台などの骨組みが木材でつくられている構造のことです。戸建住宅やアパートの多くは、木造で建築されています。

 

<木造のメリット>

木造建築は、主にコスト面におけるメリットが多いです。材料費を抑えやすいため、RC造や鉄骨造よりも物件価格が低くなる傾向があります。

 

その分、家賃相場も低めとなっています。ただし物件価格も安いため、家賃収入が低くても利回りが低くなるとは限りません。家賃が低いことによって入居が決まりやすい点は、メリットになる場合もあるでしょう。

 

また、総体費用を抑えるとローンの借入金額が少なく済むため、融資を受けるハードルも低くなります。さらにRC造や鉄骨造などに比べると、改修費用を抑えやすい点もメリットです。

 

<木造のデメリット>

木造住宅の壁は石膏ボードのような薄い素材で仕上げているため、コンクリートの壁や天井よりも音を通しやすい点がデメリットです。木材の性質上、耐火性においてもRC造などに比べると弱いといえます。

 

また、木造は法定耐用年数が22年と短く、金融機関によってはローンの借入可否や借入期間に影響する場合があります。

 

しかし法定耐用年数は実際に建物を使える年数ではなく、あくまでも制度上の数字のため、22年よりも長く運用することは可能です。

②鉄骨造(S造)

鉄骨造とは、柱や梁に鉄骨を使った構造です。厚さが6mm以上の鋼材を使用する重量鉄骨造と、6mm未満の鋼材を使う軽量鉄骨造があります。

 

軽量鉄骨造は、主に小規模の店舗や2~3階建ての住宅などに採用される構造です。一方の重量鉄骨造は、中高層のマンションや商業施設などで用いられています。

 

<鉄骨造(S造)のメリット>

鉄骨造のメリットは、木造よりも法定耐用年数が長いことが挙げられます。厚さ3mm超の鉄骨を使用している場合の年数は27年、厚さ4mm超なら34年となっています。

 

融資の可否を決める際に残存年数が影響する場合もあるため、法定耐用年数は長めの方が有利になると考えられるでしょう。

 

また、木造建築と同等の規模や形状の建物であれば、修繕費用は木造と大きく変わらない点もメリットです。しかし構造に手を加えにくい点では、木造よりもリフォームをしにくくなっています。

 

<鉄骨造(S造)のデメリット>

鉄骨造は木造よりも材料費がかかるため、物件価格が高くなり、家賃相場も高めです。しかしRC造よりは工期が短い傾向にあり、建築費が安く済む場合もあります。

 

防音性の面では木造よりやや高いものの、RC造には劣ります。木造住宅と同様に、石膏ボードなどで壁を仕上げている場合もあるためです。

 

また、鉄骨造は耐火性に優れているイメージがありますが、実際には鉄は熱に弱く、火災に強いといえない点がデメリットです。

③鉄筋コンクリート造(RC造)

鉄筋コンクリート造(RC造)とは、鉄筋で軸を組み、周りをコンクリートで固めることによって強度を上げている構造です。柱や梁の他、壁や床なども鉄筋コンクリートでつくられています。RC造は、マンションやビルなどの大規模な建築物に用いられることが多いです。

 

<鉄筋コンクリート造(RC造)のメリット>

鉄筋コンクリート造(RC造)は、床や壁がコンクリートでできているため、防音性が高い点がメリットです。また、燃えにくい素材のため、木造や鉄骨造よりも耐火性に優れています。

 

さらに法定耐用年数は47年あり、木造の2倍以上となっています。残りの年数によって融資を判断される場合もあるため、法定耐用年数が長いとローンを利用しやすくなるでしょう。

 

また、RC造のマンションは木造よりも家賃が下落しにくく、資産価値を維持しやすいと考えられます。

 

<鉄筋コンクリート造(RC造)のデメリット>

RC造は材料費がかかるため、物件価格が高い点がデメリットです。しかしその分、家賃も高めに設定しやすいでしょう。

 

修繕費用は木造よりも高い傾向がありますが、これは材料の違いよりも、建物の規模や仕様が関係していると考えられます。

 

RC造の建物は大規模である場合が多く、大掛かりな修繕となるケースが少なくありません。また、エレベーターが設置されているなど、設備の仕様が木造と異なる点も影響しています。

 

物件購入時に長期のシミュレーションを作成し、計画的に修繕費を積み立てることで、デメリットを解消しやすくなるでしょう。

まとめ

投資用不動産には、木造や鉄骨造・鉄筋コンクリート造などの種類があります。

 

木造は防音性などに弱みがあるものの、建築費を抑えられる点がメリットです。一方、RC造は物件価格や修繕費などのコストはかかりますが、防音性・耐火性に優れ、資産価値も維持しやすい点が強みです。また、鉄骨造はコスト・性能面ともに、木造とRC造の間に位置しているといえます。

 

本記事で紹介した材料や構造の特徴を踏まえ、ご自身の投資スタイルに適した物件を選びましょう。

この記事を書いたスタッフ

OWNERS.COM編集部