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不動産投資

2023.01.06

不動産投資するならどのエリア?不動産投資経験者の注目エリア

不動産投資するならどのエリア?不動産投資経験者の注目エリア

東京都心部を中心に不動産価格が急騰しています。不動産投資の経験がある人たちは今後、どのエリアに注目しているのでしょうか。グローバル都市不動産研究所の調査データをもとに明らかにしていきます。

セミナーをきっかけに不動産投資を始める

不動産価格が東京都心部を中心に暴騰しています。その背景には不動産投資人気があるといわれています。そこで今回はグローバル都市不動産研究所の「不動産投資に対する意識調査~マンション価格高騰と人口動態にあわせて注目物件・エリアが変化」を元にお伝えしたいと思います。不動産所有者が投資するきっかけになった理由やその目的、どんなエリアや物件に注目しているのか、という点から分析していきたいと思います。

グローバル都市不動産研究所は2022年1月13~17日にかけて投資用不動産保有者400人を対象に投資目的や投資意向をアンケート調査(複数回答可能)しています。

調査の対象となった人たちの内訳は年代別には、20代は52人、30代は120人、40代は120人、50代は54人、60代は54人です。職業別には経営者・役員が17人、会社員が203人、公務員が25人、自営業・自由業が38人、専業主婦・主夫が48人、パート・アルバイトが44人、その他が25人です。年収ベースでは500万円未満が100人、500万円以上1000万円未満が161人、1000万円以上が139人です。2021年1月にも同様の調査をしていますから経年比較しながらみていきましょう。

「あなたが不動産投資をはじめたきっかけは?」という問いに、「パソコン・スマホ等の広告」と答えた人は昨年の14.5%から20.3%に増加し、最も多い結果となりました。続いて昨年の19.8%から20.0%に増加した「自分もしくは親族の土地を持っていた」。昨年1位だった「家族や友人からの口コミ」は22.3%から19.8%へと減少し、僅差ながら3位に順位を落としました。

「『営業の電話がかかってきた』や、マス広告の『テレビCM、ラジオ、新聞、雑誌』は減少傾向にある一方、『セミナー』は増加しています。パソコン・スマホ等の広告やセミナーに参加をきっかけに情報収集して不動産投資を始めるスタイルが拡がっているようです」(調査レポートより)

一方で属性別を見ていくと若い人たちは「家族や友人からの口コミ」の割合が高く、年代があがるごとに「自分もしくは親族の土地を持っていた」という回答の割合が高くなる傾向がみられるようです。
「おおむね50代前後から相続が本格化するものと考えられます。20代~30代は、経年でみると『パソコン・スマホ等の広告』が1割前後増えており、ネット広告がきっかけになった投資行動が増えているようです」(調査レポート)

(出典)グローバル都市不動産研究所の「不動産投資に対する意識調査~マンション価格高騰と人口動態にあわせて注目物件・エリアが変化」

投資の目的は「資産運用」がトップに

「あなたが不動産投資を始めた目的として、もっともあてはまるものをひとつ選んでください」という質問に対して最も多かった答えが「資産運用」で、64.8%でした。前年の67.3%からは2.5ポイント減少しています。続いて2位が「老後の年金対策」で19.0%です。これは前年の18.5%と比べて0.5ポイントアップしています。

さらに属性別で見ていくと、20代~30代では「資産運用」が6割以上を占めますが、60歳を超えると「老後の年金対策」が急激に増えます。前年比較でみてみると、20代は「所得税・住民税対策」が前年比で5.8ポイントもアップしていますから、そうした関心が高まってきていることが読み取れます。

調査レポートでは「将来不安が強いことと、少しでも節税に繋げたいという意識が若い世代で拡がっている可能性が考えられます」と分析しています。

では投資不動産の所有者たちはどのような物件に投資しているのでしょうか。

「あなたが保有している投資用物件は?」という問いに対してもっとも多かったのが「ワンルーム区分マンション」です。36.0%がそう答えています。前年の27.3%からも8.7%も増加しています。前年2番目だった「一棟アパート」は23.8%から14.3%へと大幅に減少し、「一棟マンション」も前年から減少していることから、「個人の不動産投資行動は、一棟から区分にシフトしたことが分かりました。都市部を中心にマンションの高騰が続いているため、購入しやすさと運用益への期待から区分単位で投資を進めている」(調査レポート)と考えられます。

(出典)グローバル都市不動産研究所の「不動産投資に対する意識調査~マンション価格高騰と人口動態にあわせて注目物件・エリアが変化」

40代以外は「ワンルーム区分マンション」がトップに

属性別にみると、男性は1位が37.5%で「ワンルーム区分マンション」、2位が23.0%で「戸建て」、3位が17.5%の「ファミリー向け区分マンション」と続き、女性も1位が34.5%で「ワンルーム区分マンション」、2位が27.0%で「戸建て」、3位が14.5%で「ファミリー向け区分マンション」の順で続き、あまり大きな違いはありません。いずれも「ワンルーム区分マンション」に圧倒的人気があるようです。

これを年代別で見ていくと20代から60代までのほとんどの世代で1位は「ワンルーム区分マンション」、2位は「戸建て」、3位は「ファミリー向け区分マンション」となっていますが、40代だけは「ワンルーム区分マンション」と「戸建て」が逆転しています。結婚して家庭を持ち子供が生まれて学校にあがるお子さんをもつ親御さんの多い年代ですから、いままで住んでいたところが手狭になり、一戸建てを購入したいと考える人が増えるのかもしれません。

今度は居住地域で見てみることにしましょう。アンケート調査によると、関東、中部、関西は「ワンルーム区分マンション」を保有している割合が最も高く、北海道や中国・四国は「戸建て」の比率が高いという結果がでています。また年収別の調査では500万円未満は「ワンルーム区分マンション」よりも「戸建て」の保有割合が高いのですが、それ以外の世代は「ワンルーム区分マンション」がトップです。中でも2000万円以上の年収のある人は66.7%が「ワンルーム区分マンションを保有している」と答えています。

さらに「ファミリー向け区分マンション」「一棟アパート」「一棟マンション」についてもそれぞれ27.8%の人たちが保有していると答えていますから、「年収が高い層は様々な物件を保有しているようで、ポートフォリオバランスを意識している」(調査レポート)ようです。

(出典)グローバル都市不動産研究所の「不動産投資に対する意識調査~マンション価格高騰と人口動態にあわせて注目物件・エリアが変化」

購入したい物件は「東京5区」「東京その他23区」

「あなたが興味を持っている投資用物件の物件種別をお知らせください」という質問に対しては「ワンルーム区分マンション」が38.6%と最も多く、続いて「ファミリー向け区分マンション」(23.0%)「一棟マンション」(19.8%)「戸建て」(17.6%)となっており、ワンランク上のレジデンス物件が上位を占めています。レジデンス以外には「事務所・店舗」が6.0%で、「物流・倉庫」が5.0%と続いています。

「コロナ禍で電子商取引が増加したこともあり、興味を持たれている可能性が考えられます」(調査レポート)

最後に投資不動産所有者に「あなたがこれから購入を検討したい投資物件は、どのエリアのものですか」という質問に対して、「東京その他23区」(27.4%)「東京都心部(千代田区、中央区、港区、渋谷区、新宿区)」(26.4%)がいずれも上位を占めました。それに「東京都市部」(13.2%)「横浜・川崎エリア」(11.8%)が続きます。前年比で見てみると、前述のエリアはいずれも増加していますが、一方で「大阪府」「その他関東」「京都府」「東海地方」は前年よりも比率が減少しました。

属性別に見ると、性別、年代、居住地、年収のいずれの分析でも東京をはじめ首都圏に対する興味が強いことがわかります。また、20代は「東京都心5区」が39.1%と圧倒的に多く、強い興味を持っていることがわかります。

また2000万円以上の高所得者は「東京都5区」(44.4%)、「東京その他23区」(38.9%)、「東京都市部」(11.1%)、「横浜・川崎エリア」(22.2%)と幅広く投資したいと思っていることが分かります。

「人口動態の変化にあわせて『東京その他』や『横浜・川崎エリア』に対する興味が増しているようです」(調査レポート)

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OWNERS.COM編集部