クラウドファンディング
2022.11.22
不動産クラウドファンディングは、初めて投資に挑戦する人や、片手間で投資したい人などにおすすめの手法です。しかし、投資である以上は損失を被るリスクもあるため、始める前に押さえておくべきポイントがあります。そこで本記事では、不動産クラウドファンディングをおすすめできる人やその理由、注意点を解説します。
この記事の目次
不動産クラウドファンディングをおすすめできるのは、以下に該当する人です。
●少額で投資を始めてみたい
●手間をかけずに不動産に投資したい
●損失のリスクを下げたい
●少額で大規模な不動産に投資したい
●投資する物件を自分で選びたい
次項より、おすすめの理由を解説していきます。上記に該当する方は不動産クラウドファンディングを始めるかどうかの参考にしてください。
前項で挙げた人に不動産クラウドファンディングをおすすめできる理由は、以下の4つです。
①1万円から投資できる
②運用はすべて事業者に任せられる
③優先劣後方式が採用されている
④自分の好きな物件に投資できる
それぞれの理由について、詳しく見ていきましょう。
不動産クラウドファンディングは、案件によっては1万円から投資することが可能です。これは、不特定多数の投資家から資金を募り、一人あたりの投資金額を抑えているからです。
たとえば3,000万円の不動産に投資する場合、3,000人の投資家から資金を募れば一人あたりの投資金額は1万円に抑えられます。
不動産クラウドファンディングと比較されることの多いREITは、一口5万円以上かかるケースが多いため、不動産クラウドファンディングのほうが少額から始めやすい手法と言えるでしょう。
不動産クラウドファンディングは運用をすべて事業者に任せられるため、手間がかかりません。出資した後は分配金を待つだけなので、市場の動向を常に探ったり、売買を繰り返したりする必要もありません。
現物不動産の場合、物件の管理や入居者とのやり取りに手間がかかりますが、不動産クラウドファンディングなら本業が忙しい人でも手軽に投資できます。
不動産クラウドファンディングでは優先劣後方式が採用されているため、投資リスクを抑えることが可能です。優先劣後方式とは、不動産の運用で損失が発生した際に、まずは運営事業者が出資している金額を損失の補填に充てる仕組みです。
たとえば、3,000万円の投資のうち300万円を運営事業者が負担しており、売却時に300万円の損失が発生したとしましょう。その場合、損失は運営事業者が出資している300万円の範囲内に収まっているため、ほかの投資家への影響はありません。
この仕組みによって投資家は損失が発生しにくくなっています。しかし、優先劣後方式を採用していない運営事業者もあるため、投資する際には必ず確認するようにしましょう。
不動産クラウドファンディングでは、公開されている投資先の中から自分の好きな物件に投資できます。オフィスビルやホテルに投資する案件もあるため、個人では手が届きにくい大規模な不動産へ投資したい人にもおすすめです。
前項では、不動産クラウドファンディングをおすすめできる理由について解説しました。ただし、不動産クラウドファンディングには以下の注意点もあります。
❶元本割れリスクがある
❷資金が一定期間、拘束される
❸短期間で大きな収益を得るのは難しい
上記を加味したうえで投資をしましょう。詳しく解説していきます。
不動産クラウドファンディングには元本割れリスクがあります。優先劣後方式が採用されていたとしても、運営事業者が出資している金額を上回る損失が発生した場合、投資家も損失を被るからです。
不動産クラウドファンディングは少額投資のため、損失額はほかの投資よりも抑えられますが、元本割れリスクを考慮したうえで投資しましょう。
不動産クラウドファンディングは途中解約ができないため、資金が一定期間、拘束されることになります。期間は案件によって異なりますが、短期であれば3ヵ月程度、長期であれば2年以上になることもあります。
このように、不動産クラウドファンディングは期間が満了しなければ現金化できないため、生活資金や教育資金を加味したうえで投資金額を検討しましょう。
不動産クラウドファンディングでは、短期間で大きな収益を得るのは難しいと考えましょう。投資金額が少ないうえに、「ローンを組んで投資金額を大きくする」などのレバレッジをかけられないからです。
不動産クラウドファンディングの多くは、一人あたりの投資金額に上限が設定されています。仮に上限金額が50万円で利回りが5%の場合、年間で得られるリターンは2.5万円です。決して低い利回りではありませんが、レバレッジをかけられる現物不動産投資と比べると、収益額は少なくなります。
不動産クラウドファンディングは、少額で投資したい人や、手間をかけずに投資したい人におすすめの手法です。一方で、投資金額が少なく、かつレバレッジをかけられない仕組みであるため、短期間で大きな収益を得たい人にはおすすめできません。また、元本割れのリスクや資金が拘束される注意点を理解したうえで始めることが大切です。