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クラウドファンディング

2022.11.21

不動産クラウドファンディングのリスクとは?リスクの回避方法を紹介

不動産クラウドファンディングのリスクとは?リスクの回避方法を紹介

オンラインで少額から始められる不動産クラウドファンディングは、初心者向けの投資方法として人気を集めています。しかし、投資先や運用期間を間違えると大きな損失を抱えてしまうリスクもあるので注意が必要です。そこで今回は「これから不動産クラウドファンディングを始めたい」という投資初心者のために、不動産クラウドファンディングのリスクと回避方法を紹介します。

不動産クラウドファンディングとは?

不動産クラウドファンディングとは、インターネットを通じて集めた資金を元手に不動産を購入し、そこから得た利益を投資家に分配する投資方法です。複数の投資家から集めた資金で運用するため、実物不動産のように大きな自己資金を必要としない点が特徴と言えるでしょう。

投資対象はアパートやマンション、オフィスビルなど様々で、物件によって得られる利益やリスクが異なります。不動産クラウドファンディングで失敗しないように、リスクと回避方法を見ていきましょう。

不動産クラウドファンディングのリスクとは?

(写真=PIXTA)

不動産クラウドファンディングには、次のリスクがあります。

 

①元本割れの可能性がある

②分配金が支払われない可能性がある

③途中解約ができないため資金が引き出せない

④事業者が倒産する可能性がある

 

それぞれ詳しく解説していきます。

 

リスク①元本割れの可能性がある

元本割れとは、運用後の受取金額が投資金額を下回っている状況をいいます。たとえば5万円を投資し、得られた配当金と償還金の合計額が4万円だった状況が「元本割れ」です。

基本的に不動産は年々価値が下がっていくもの。運用期間終了時の不動産評価額は、出資時より低くなる傾向があります。そのため、不動産の値下がりリスクを軽減するために優先劣後方式などを取り入れ、対策をしている事業者もあります。

なお優先劣後方式の詳細については後述します。

 

リスク②分配金が支払われない可能性がある

分配金とは、投資家に運用利益や元本を配分するものです。不動産クラウドファンディングの場合、保有物件の賃料収入を分配金にあてるケースが多いです。そのため、空室率が高ければ分配金が下がる、あるいは支払われない可能性もあります。

ただし、入居がない場合でも分配金を支払う「マスターリース契約」もあります。空室時も分配金は支払われるため、投資家のリスクは小さいです。その代わり、投資家が得られる利益が小さくなってしまう傾向がある点には注意しましょう。

 

リスク③途中解約ができないため資金が引き出せない

運用期間が定められている不動産クラウドファンディングは、途中解約できないものが多く、資金が引き出せなくなるリスクがあります。急な入院や出張などで資金が必要になった場合でも、運用期間が終了するまで現金化できない点は認識しておきましょう。

 

リスク④事業者が倒産する可能性がある

不動産クラウドファンディングを運営している事業者が倒産すると、出資金が返金されないケースがあります。不動産事業が好調であっても、他の事業が原因で倒産してしまう可能性もあるため「事業者選び」も重要なポイントです。

リスクを回避するために見るべきポイントとは?

(写真=PIXTA)

不動産クラウドファンディングを始める際は、投資リスクの回避が重要です。以下ではそのポイントを紹介します。

 

ポイント①事業者の規模・資金力

資金力があり規模が大きい事業者を選ぶと、倒産リスクを軽減できます。具体的には、取り扱っている物件数や取引実績、IR情報を確認しましょう。物件数や取引実績が多い事業者でも、業績に不安がある場合は倒産の可能性があるため注意が必要です。

倒産リスクが下がることはもちろん、規模が大きい事業者であれば物件数が多く、目的に合った投資先が選べるメリットもあります。

 

ポイント②運用期間

途中解約ができない不動産クラウドファンディングは、運用期間の確認が重要です。投資目的と運用期間が合っていないと、必要なときに手元の現金がなくなってしまう可能性があります。

ただし、運用期間が短い商品が必ずしも良いとは限りません。運用期間終了から償還までに運用できない資金があるため、投資効率が下がってしまうからです。値下がりや市況変動のリスクもありますが、投資効率を高めたい方には運用期間が長い商品が向いているといえるでしょう。

 

ポイント③優先劣後方式の出資割合

優先劣後方式とは、投資による利益や損失を受ける割合に優先順位をつける仕組みです。「優先出資者」である投資家は優先的に利益が得られ、損失が出た場合は「劣後出資者」である事業者が負担する構造となっています。つまり、事業者が出資している劣後割合が高くなるほど投資リスクが軽減されるのです。

一方、劣後割合が高い商品では事業者への利益分配が多くなるため、投資家が得られる利益が少なくなる傾向があります。また劣後割合が高くなると投資できる金額が減るため、投資できる機会が減るデメリットもあります。

なかには優先劣後方式を取り入れていない事業者もあるので、不動産クラウドファンディングを始める前に確認しておきましょう。

まとめ

投資初心者でも少額から始められる不動産クラウドファンディングは、投資リスクへの理解が重要です。倒産や元本割れのリスクを避けるためにも、本記事で紹介した「見るべきポイント」を認識した上で投資を始めましょう。

この記事を書いたスタッフ

OWNERS.COM編集部