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クラウドファンディング

2022.11.21

1万円から投資できる不動産クラウドファンディングの仕組み

1万円から投資できる不動産クラウドファンディングの仕組み

近年注目されている不動産クラウドファンディングなら、1万円からでも不動産投資が可能です。インターネットで完結する手軽さもあってか、最近では数分で募集が終了してしまうファンドもあるほど注目度が高くなっています。しかし、どんな投資にもリスクはつきもの。ここでは不動産クラウドファンディングの仕組みを理解し、リスクを回避した有効な投資について解説をしていきます。

「インターネットで完結」手軽な少額不動産投資

不動産投資には数千万円、場合によっては数億単位の資金が必要でハイリスク、ハイリターンというイメージをもっている人は多いでしょう。そのためリスクが低い少額不動産投資といわれても、なかなか始められない人がいるかもしれません。なかには不動産投資は複雑で手間がかかると思っている人もいるでしょう。

そんな人におすすめなのが「不動産クラウドファンディング」です。2017年の不動産特定共同事業法の改正によって生まれた、不動産投資の新しい仕組みです。改正により、不動産事業者の不動産クラウドファンディングへの参入のハードルが大きく下がり、投資家保護が進んだため、安心して投資できるようになりました。不動産事業者が投資を募って購入・運用し、賃料や売却などの運用益を投資家に分配してくれます。一口1万円から始められ、スマホやパソコンを使って、インターネットから不動産を選んで投資することができます。

投資の対象となるのは、賃貸マンションだけでなく、オフィス、ホテルや旅館、病院など、種類が多いのも特徴です。とくに後者は高利回りであることが多いのですが、投資額が高いので、不動産クラウドファンディングでなければ手が出ないといえます。投資の対象となる物件の情報も公開されているので、従来の不動産投資のように情報を分析して投資するかどうかを決めることができます。

投資物件の選定から申込の受付、分配金の受け取りまで、すべてインターネットで完結し、スマホさえあれば始められる手軽さもあってか、最近では注目されています。価格の変動も小さく、景気に左右されにくいのでリスクは低く、リターンは比較的安定しています。物件の運用・管理は不動産事業者が行ってくれるので、忙しい人にも向いています。投資家に物件の所有権はありませんが、まずは不動産投資の感覚をつかみたい人にもってこいといえるでしょう。

少額不動産投資を考えるとデメリットは少ない?

投資である限り、どのような投資にもデメリットはあります。「不動産クラウドファンディング」の場合も例外ではありません。

不動産クラウドファンディングの主なデメリットは次の2点です。

 

運用期間中の現金化は不可

まず「不動産クラウドファンディング」で投資した物件の所有権は、投資家にはありません。そのため、基本的に満期までは売却できないことが多いです。運用期間が決まっている場合は、投資したら配当の払込日までキャンセルすることはできません。つまり、この期間は現金化することができないのです。

 

レバレッジが効かない

従来の不動産投資なら、資金が十分でなくとも金融機関から融資を受けられれば、レバレッジを効かせることができます。つまり、自己資金の何倍もの資金を使って投資することができるので、大きなリターンを見込むことができます。ところが、不動産クラウドファンディングは少額不動産投資ですので、レバレッジを効かせることができません。そのため、どうしてもリターンが少なくなってしまいます。

不動産クラウドファンディングの主なデメリットを挙げましたが、少額不動産投資の性質を考えると、人によっては必ずしも気になるデメリットではないかもしれません。運用期間中に現金化できない点は、そもそも少額での投資ですので、急に少しでも多くの現金が必要という事態にならない限り、気にならないデメリットだと思います。レバレッジが効かない点も、従来の不動産投資のような投資する金額でハイリスクを負いたくないから少額不動産投資している人は、投資する前からわかっているはずです。

このように少額不動産投資という性質を理解して投資しているのであれば、少々乱暴な見方かもしれませんが、不動産クラウドファンディングでのデメリットがあまり気にならない人は多いといっても過言ではないのかもしれません。

(写真=PIXTA)

少額不動産投資のREITとの違いとは?

不動産クラウドファンディングと似た少額不動産投資にREITがあります。違いがよくわからないため、どちらを選んだらいいのか、わからない人も少なくないかもしれません。不動産クラウドファンディングとの主な違いであるREITの特徴は次の3つです。

①不動産投資法人の金融商品への投資なので、投資家が不動産を選ぶことができない

②証券市場で取引されているので、取引時間内であればいつでも売買、現金化が可能

③価格変動が起きる可能性が高く、不動産クラウドファンディングよりもハイリスク、ハイリターン

この3つの違いがさほど気にならないのなら、ハイリターンを狙ってREIT、できるだけリスクを取りたくないのなら、不動産クラウドファンディングを選ぶのもいいかもしれません。どちらを選んでも、不動産投資の感覚がつかめますので、自分に合った方を選ぶといいでしょう。

まとめ

不動産クラウドファンディングとは、不動産事業者が、不特定多数の投資家から資金を募り、不動産を購入・運営して得た利益を、投資家に分配する投資法です。

一口1万円から少額で投資できることや、投資した後は、あらかじめ決まっている投資期間が終了し利益を受け取るまで何もする必要がないなどのメリットがありますが、レバレッジを効かせることが出来ないので、当然ながら通常の不動産投資よりもリターンは少なくなります。

少額投資といってもリスクのない不動産投資は存在しないということを必ず頭に入れておいて、自分にあった不動産投資を検討してはいかがでしょう。

この記事を書いたスタッフ

OWNERS.COM編集部